「世界の半分がここにある」イラン エスファハーン

目次

エスファハーン旅行体験記

かつて、巨万の富と人が集まり交易の都市として栄えていたエスファハーン。その華やかな繁栄ぶりは「世界の半分がここにある」と謳われていたほどでした。1か月間かけて旅したイランは、どこの都市も美しく魅力的でした。その中でもお気に入りの都市、エスファハーンの魅力をお伝えしていきます!!

エスファハーン旅行について

おすすめのポイント
  1. 「イランの真珠」と称される、ペルシャ建築の最高傑作
  2. 「旅人には親切に」イスラム教徒の教えが根付く、心優しいイラン人
  3. 厳格なイスラム教の国で異国情緒を味わう

世界の半分と称されるイマーム広場と、それを囲むように建つペルシャ建築の最高傑作は、まさに息を飲む美しさです。人懐っこくて心優しいイラン人。チャイをご馳走してくれたり、世間話をしたり、宿代がもったいないから家に泊っていきなさい、とお節介を焼いてくれたり、数えきれないほど親切にしてもらいました。エスファハーンを旅すれば「旅人に対して親切にする」というイスラム教の精神が、人々の心の奥底に根付いていることを感じるでしょう。イスラム色溢れる街を黒づくめの女性たちが行き交う、エキゾチックな美しい街です。

エスファハーン旅行のおすすめのスポット

「イランの真珠」イマーム広場、ペルシアンブルーの美しいモスク

イマーム広場は、エスファハーンの中心に位置する世界遺産です。その広場の東西南北それぞれに、宮殿やモスクが建っています。目が覚めるような鮮やかなペルシアンブルーのモスクは、その艶やかな曲線に思わず見惚れてしまいます。内部に施された繊細なモザイクタイルが素晴らしくて、気づけば長いこと上を向いて眺めていたような気がします。イマーム広場の南方に建つジャーメ・モスクは、世界遺産に登録されていますが、私が訪れたときは修繕中でシートに覆われており、その美しい姿を拝むことはできませんでした。イマーム広場に建てられたペルシャ建築は、その美しさから「イランの真珠」とも称されています。

ハージュ橋

1666年に建設された美しいアーチの橋は、エスファハーンでは外せない観光スポットのひとつです。33個あるアーチの部分は、プライベート空間のような作りになっていて
市民の憩いの場となっています。橋を通行できるのは、バイクと歩行者だけです。いつの時間帯も家族連れや若いグループで賑わっていました。橋の下にはチャイ屋やケバブ屋台がありました。夜になると、橋がライトアップされなんともロマンチックな雰囲気です。

ヴァーンク教会

厳格なイスラム教徒の国に、キリスト教の教会がひっそりと佇みます。16世紀、モスク建設のためにアルメニアから優秀な職人がこの街へ集められました。この教会はキリスト教であるアルメニア人のために建てられました。今でもこの地区にはたくさんのアルメニア人が住み、イスラム色強い中心地の雰囲気とはガラリと変わります。教会はモスクのようなアーチを描いた外観で、屋根のてっぺんに遠慮がちに十字架があります。 教会内の彫刻やモザイクはまさに圧巻でしたが、写真撮影禁止でした。写真は教会入り口の壁画です。

エスファハーンでのおすすめグルメ

イラン料理の代表ケバブと、家庭料理

外食文化があまりないため、街にある大半のレストランがケバブ料理です。写真はイマーム広場の回廊にあるレストランで食べた、伝統的なケバブ料理です。ナンのような生地にラム肉ケバブがのっています。スパイスが練りこまれたケバブは非常に薫り高く、美味しかったです。機会があればぜひ食べてほしいのが、イラン人の家庭の味です。何種類もスパイスを使っているにも関わらず、日本人好みの優しい味付けです。イラン人は自宅に人を招くのが好きで、私も何度かご馳走になりました。エスファハーンを旅行していると家庭料理をご馳走になるチャンスがあるかも?!

エスファハーンでのおすすめのショッピングスポット

イマーム広場の回廊にあるバザール

モスク周辺のアーケードには、お土産屋さんやゴールドマーケットが並びます。イラン土産で有名なシーシャやペルシャ絨毯はもちろん、エスファハーンの青いモスクをモチーフにした雑貨も売られています。イラン人の観光地としても人気が高く、イラン人向けのお店も多くありました。私が思わず足を止めたのは、切手のお店で売られていた反米プロパガンダの切手です。しかもかなりの種類がありました。長年アメリカと対立しているイランならではの、皮肉たっぷりの風刺画はかなり興味深いものでした。

エスファハーンにて宿泊したホテル

イマーム広場で出会ったイラン人家族の家

イマーム広場で出会った、イラン人家族の家に泊めてもらいました。ピクニックをしていた家族に声をかけられ「宿代がもったいないからうちに泊まりなさい」というお母さんの鶴の一声で決まりました。この家族には、ご飯をご馳走になったり、観光に連れて行ってもらったり、何から何までお世話になりっぱなしでした。他国では、散々親切にしてもらった後に金銭を要求される話をよく聞きますが、イランでは一切ありません。イランを旅した旅人に聞くと、同じような体験をしている人がかなりいます。イラン人の親切な国民性に頭が下がる思いです。

エスファハーン旅行にて利用した旅行代理店・ツアー

個人ツアー

歴史的建造物を巡るうえで、ガイドの説明補足は欠かせません。私は完全に個人旅行でしたので、予め調べておいた情報やガイドブックの歴史ページを片手に回りましたが、ガイドの豊富な知識には敵いません。特に、複雑で美しいペルシャ建築にいたってはツアーガイドと一緒に周る方が、旅をより良いものにしてくれるでしょう。個人手配では、時間配分が自由にできるので、時間を気にすることなく美しいモスクの細部まで、ゆっくりと眺めることができます。ピクニックに参加して、地元の人の家に宿泊し、市民の暮らしを覗くができるのも個人旅行ならではです。

エスファハーン旅行に必要な持ち物

「長袖長ズボン」「スカーフ」「日本からのお土産」

女性は長袖長ズボンの着用は必須です。旅行者でも、髪の毛を出すことも法律で禁止されているのでスカーフをかぶりましょう。同じく男性も長ズボンは必須です。イラン旅行に見合った服装を用意しましょう。親切な人が多いイランでは、感謝の言葉では足りないくらいにお世話になりました。旅行にも持っていけるような、日本ならではのお土産があったらいいのにと何度も思いました。

エスファハーン旅行での注意点

エスファハーン旅行での注意点
  1. 渡航前に外務省のホームページで情勢を確認すること!
  2. セクハラが多いので注意!チャドルの着用などの対策も!
  3. ネット屋に行かないとネットが使えない!事前に情報収集を!

中東は、全体的に情勢が不安定です。外務省のホームページで、情勢を確認してから渡航するようにしましょう。とは言え、エスファハーンはとても治安が良い街で、安心して街歩きができました。注意してほしいのはセクハラです。イスラム教徒間では、婚前恋愛には非常に厳しく、その分外国人旅行者が被害に遭いやすいです。イラン人女性と同じように黒いチャドルを着てしまえば、一見旅行者には見えないので、対策のひとつです。またイランではネットを自由に使うことができないので、あらかじめ情報収集をしっかりしておきましょう。

まとめ

黒いチャドルで、頭の先から足の先まで覆い隠した女性たちが歩く姿を見て、なんとなく怖いイメージを抱く人もいるのではないかと思います。しかしその真の姿は、親切で温かく、客をもてなすのが大好きな心優しいイラン人でした。世界遺産のイマーム広場やイランの真珠と謳われる美しいモスクだけではなく、そこで暮らすハートフルなイランの人々もエスファハーンの魅力なのです。

fuki22

投稿者の過去記事

絶賛子育て中の元バックパッカーです。
世界一周1人旅、夫婦で世界一周旅、合計で52ヶ国を訪れました♩
オーストラリアとメキシコに住んでいたことがあります。
次の目標は子連れのんびり旅♡

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

海外旅行おすすめ

  1. オズの魔法使いのモデル地◆竜巻と畜産が売りの「アメリカの良い田舎」カンザスシティ◆| トラベルダイアリー
    初めてのカンザスシティカンザスシティは、竜巻と畜産をグイグイ押し出している「アメリカの良い田舎」…
  2. 女子一人旅 in メキシコ 友達の住む静かな街サンファンデルリオ| トラベルダイアリー
    サンファンデルリオ旅行体験記興奮しっぱなしだったペルーを後にして、次に訪れた場所はメキシコです。…
  3. カンクン旅行体験記カンクンは、メキシコのラテン文化漂う陽気なエキゾチック感と、リゾートならではの…
  4. ワッフルの焼ける甘~い匂い!ブリュッセル散策| トラベルダイアリー
    ブリュッセル旅行体験記フランスへ旅行したときにパリから赤い列車のタリスに乗ってブリュッセルまで移…
  5. チェコの首都プラハ「市民会館(スメタナホール)」で音楽鑑賞ツアー | トラベルダイアリー
    プラハ市民会館 (スメタナホール)体験記音楽の都としても名高いチェコの首都、プラハでやりたかった…
  6. 東京23区で唯一の渓谷【等々力渓谷】| トラベルダイアリー
    東京【等々力渓谷】旅行体験記東京23区にある唯一の渓谷【等々力渓谷】へ日帰りで行ってきました!渋…
  7. フィンランドヘルシンキ【マリメッコ社員食堂へ!】| トラベルダイアリー
    ヘルシンキ旅行体験記フィンランドの首都ヘルシンキのマリメッコ本社へ行ってきました!以前日本でマリ…
  8. モスタル旅行体験記中東から西へ移動するように東欧の国々を旅していると、多くの国や都市でユーゴスラ…
  9. 台湾をもっともっと楽しむ!ローカル台中旅行| トラベルダイアリー
    台中旅行体験記人気の海外旅行先である、台湾。せっかく遊びに行くのなら、メジャーな台北や台南だけでな…
  10. 黒い大地!ハワイのビッグアイランド ハワイ島| トラベルダイアリー
    ハワイ・ハワイ島 旅行体験記ハワイと言えばオアフ島ホノルルがメジャーです。しかしハワイで一番大き…

国内旅行おすすめ

  1. 静岡島田 ギネス認定!蓬莱橋で絶景散歩♪ | トラベルダイアリー
    蓬莱橋旅行体験記静岡県島田市に世界一長い木造歩道橋があることを知り、一目見て見たくて行ってきまし…
  2. 那覇旅行体験記沖縄が好きで今まで本島には何回も訪れたことがあるので、定番コースではなく沖縄のカフェ…
  3. 何度行ってもまた行きたくなる!魅力いっぱいでおしゃれな神戸| トラベルダイアリー
    神戸旅行体験記明石に2年間住んでいた時に神戸へは観光やショッピングで良く訪れました。明石から新快…
  4. 長州歴史&絶景の旅 …
  5. 穴場南国リゾート!宮崎、日南で南国を味わう
    日南旅行体験記南国リゾートといったら沖縄がまず思い浮かぶでしょう。しかし、実は宮崎も元祖南国リゾ…
  6. ちゅらさんの舞台!どこまでも素朴な島 小浜島| トラベルダイアリー
    小浜島旅行体験記とにかく島好きなので、沖縄の離島を制覇したい!綺麗な海を目の前にしてただのんびりす…
  7. 鳥取旅行体験記夫が「鳥取に行こう」と言い出したのは新婚一年目のことでした。てっきり目的地は砂丘か…
  8. 小江戸・栃木の「蔵の街」&足利の「フラワーパーク」をめぐる旅!| トラベルダイアリー
    栃木・足利旅行体験記ドラマ「JIN-仁-」などのロケ地となった栃木市の「巴波川(うずまがわ)」と…
  9. 夏のパッチワークの丘をめぐるたび~in 北海道・美瑛~| トラベルダイアリー
    美瑛旅行体験記夏の北海道旅行で前日は旭川を巡り、本日は美瑛の丘を巡ることにしました。夏の美瑛の丘…
  10. 歴史と自然が調和する港町☆福山市鞆の浦へ日帰りサイクリング| トラベルダイアリー
    福山旅行体験記リモートワークしながら広島県の尾道に長期滞在中、週末どこかへお出かけしたくなってお…

最新記事

  1. 宮古島沖縄旅行体験記 子連れリゾート旅行で人気NO1の沖縄。本島には多くのファミリー…
  2. スペイン植民地時代の香り!クラシックカーとレトロな街並み、ハバナ | トラベルダイアリー
    ハバナ旅行体験記レトロかわいい街並みとクラシックカーという構図のイラストを見たことがある人は多い…
  3. 穴場南国リゾート!宮崎、日南で南国を味わう
    日南旅行体験記南国リゾートといったら沖縄がまず思い浮かぶでしょう。しかし、実は宮崎も元祖南国リゾ…
  4. 奄美大島旅行体験記 新しく世界遺産に登録された奄美大島。南の島として有名な沖縄の島々…
  5. 女子一人旅 in シンガポール チープとゴージャスと多民族| トラベルダイアリー
    シンガポール旅行体験記 以前の旅で出会った友達に会いにシンガポールへ行きました。都市…
  6. 女子一人旅 in トルコ③ 超穴場!トルコでローマ遺跡、ベルガマ| トラベルダイアリー
    ベルガマ旅行体験記 トルコの観光地でも日本人にはあまり知られていないベルガマに行って…
  7. たまてばこ号に乗って指宿へ。指宿のマンゴーは旨い!| トラベルダイアリー
    指宿旅行体験記鹿児島の温泉と言えば指宿温泉。指宿は砂湯や開聞岳で知られています。温泉街の近くに「…
  8. 女子一人旅 in トルコ③ 白い世界と古代遺跡、パムッカレ|トラベルダイアリー
    パムッカレ旅行体験記 トルコで次に訪れたのは、真っ白な段々の石灰棚で有名なパムッカレ…
  9. 沖縄最高の1日の過ごし方 〜海・滝・サンセットに癒され旅〜| トラベルダイアリー
    沖縄旅行体験記沖縄の泳げて遊べる面白い滝をご存知ですか?沖縄に来たなら海だけではなく是非この滝も…
  10. 女子一人旅 in 中国② 西塘で清朝の時代にタイムスリップ?|トラベルダイアリー
    西塘旅行体験記前回訪れてから2年、再び友達を訪ねて中国へ遊びに行ってきました。前回は友達が空港ま…

Archive



PAGE TOP