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エレバン旅行体験記
アルメニアは、世界で初めてキリスト教を国教と定めた国です。旅に出るまでは、そんな歴史のみならず国名すらも聞いたことがありませんでした。世界一周中のトルコ滞在中、旅のルートに迷っていた時にアルメニアのことを知り、首都エレバンを訪ねることにしました!
エレバン旅行について
- エレバンを起点に、郊外の観光スポットへ日帰り旅行!
- モザイクレンガ調がかわいいアルメニア教会!
- 「ノアの箱舟のかけら」と「ロンギヌスの槍」が所蔵されている?!
世界遺産を含めた歴史的価値のある大聖堂や修道院、博物館などが、エレバン近郊には点在しています。エレバンを起点にして、これらの観光スポットへ日帰りで訪れることができます。かわいらしいモザイクレンガ調のアルメニア教会は、とても魅力的です。旧約聖書に出てくる「ノアの箱舟のかけら」と「ロンギヌスの槍」の展示が見られることでも話題です!
エレバン旅行のおすすめのスポット
エチミアジン大聖堂
アルメニア使徒教会の総本山で、紀元301年に建てられました。なんとここは、世界最古の教会なのです。周辺に点在する歴史的建造群と併せて、世界遺産に登録されています。外観は割とシンプルですが、微妙に色の違う赤いレンガ調の造りがなんとも言えないかわいさです。内装も、豪華絢爛な欧州の教会に比べると質素で控えめです。ここの宝物庫には、旧約聖書に出てくる「ノアの方舟のかけら」(とされるもの)とイエスの脇腹を刺した聖剣「ロンギヌスの槍」(とされるもの)が所蔵されています。それが本物かどうかは置いておいて、世界最古の教会でロマンを感じるのもありではないでしょうか?!大聖堂で行われる日曜日のミサも必見です!
街の中心、自由広場で噴水ショー
街の中心地である自由広場では、夜になると噴水ショーが始まります。時間は21時から23時までですが、エレバンの街は非常に治安が良いので夜遅くても安心です。家族連れや若者も多くいました。正直、噴水ショーが始まるまではあまり期待していなかったのですが、流れる音楽に合わせて噴水が噴き上げ、次から次へとライトアップの色が変わる様子は、かなり豪華でした。いい意味で期待を裏切られました。
アルメニア虐殺記念館 ツィツェルナカベルト
20世紀初頭に起きた、オスマン帝国によるアルメニア人虐殺の記録を残した博物館です。オスマン帝国の少数民族であったアルメニア人を組織的に排除(ジェノサイド)したとして、オスマン帝国の継承国であるトルコは世界的に批判を受けていますが、現在もトルコはジェノサイドの事実を認めていません。博物館は入場無料です。展示には英語の説明もありました。展示の内容は、濃く重いものでした。虐殺、強制移住、強姦など目をそらしたくなるような残酷な表現が多く見られました。その国を旅する以上は、歴史なども最低限知っておく必要があると私は思っています。アルメニアの歴史を理解する上で非常に重要な時間となりました。博物館の外には、眺めの良い丘の上にアルメニア人大虐殺の記念碑が建てられていました。
ホルビラップ修道院
4世紀に建てられた修道院で、のどかな耕地の丘の上に建っています。ここはトルコの国境にほど近く、トルコ領にあるアララト山を望むことができます。アララト山と修道院が同じ構図に入る景色がとても美しいです。アララト山は大小2つの山からなり、旧約聖書でノアの方舟が漂着したとされている山として、アルメニアの人々に親しまれています。
ここの修道院も、モザイクレンガ調のシンプルな外観です。
この国にキリスト教を布教した聖グリゴールが、当時のアルメニア王に13年間幽閉されていた地下牢があるいうことでも有名です。地下牢は修道院の奥に位置しており、はしごを下って降りていきます。そこには、ひんやりと湿った小さな部屋がありました。
エレバンでのおすすめグルメ
シシャモとザリガニ、ロシアンビールでいただきます!
エレバン駅前の大衆酒場でししゃもが食べられるということは、日本食に飢えた長期旅行者の間で有名です。私も例にもれず日本食を欲している長期旅行者の1人でしたので、連日通いました。エレバン名物のザリガニは、市場で購入することができます。白ワインで臭みを取りながら茹で上げれば、ビールに合うおつまみになりました。
エレバンにて宿泊したホテル
民泊 リダの家
アルメニアには、民泊スタイルの宿が多くあります。街にはホステルもありますが、値段が高いので民泊に泊る人が多いです。リダのおばあちゃんとその家族が住む「リダの家」は、アジア人バックパッカーの間で有名な人気宿です。リダのおばあちゃんは英語が全くと言っていいほど通じませんが、帆朗らかでチャーミングな人柄が多くの人を惹きつける1番の理由でしょう。部屋はドミトリーのみ、シャワー室はないので、宿泊者は近所のお風呂屋さんに行きます。とても居心地がよく、おすすめの宿です。
エレバン旅行にて利用した旅行代理店・ツアー
個人ツアー
近隣の観光スポットまでは、バスで行くことになります。エレバン市内には様々な方面に行くバスが走っていますが、バスに書かれた数字をよく見て間違えずに乗ることさえできれば個人で周るのも難しくありません。修道院などの歴史的建造物は、ガイドブックの歴史ページとにらめっこしながら回りました。アルメニア虐殺記念館は、日本語表記はない上に難しい英単語も多かったので、日本語ツアーがあれば利用することをおすすめします。
エレバン旅行に必要な持ち物
「ロシア語帳」「過度な露出を避けた服装」
英語が全く通じないエレバンでは、何度も不便に感じることがあったので、いざという時のためにロシア語帳をバッグに忍ばせておくといいと思います。街中の表記もほどんどキリル文字です。エレバンでは教会を観光する機会が多いので、その場に見合った服を用意しましょう。
エレバン旅行での注意点
- 公用語はロシア語とアルメニア語!最低限の言葉は覚えた方が◎
- 教会へ行くときは過度な露出を避けよう!服装に注意!
- 治安が良いからと行って、気を緩めすぎないように!
エレバンに限らず、アルメニア全体で見ても、英語はほとんど通じません。数字や挨拶など最低限の言葉は覚えたほうが旅行しやすいのは確かでしょう。教会に入る際、服装について特に厳しく咎められることはありませんが、過度な露出を避けることは一般的なマナーです。キャミソールやショートパンツ、ビーチサンダルなどは避けましょう。エレバンは治安の良い街ではありますが、海外だということを忘れずに。
まとめ
エレバンには、ここではご紹介しきれないほどの見所がまだまだたくさんあります。そんな見所満載のエレバンと、リダの家の居心地の良さに、すっかり長居していまいました。日本ではまだあまり知られていない国ですが、その歴史は古く、過酷な歴史に翻弄されながらも力強く生きてきたアルメニアの人たちの姿を見ることができました。
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