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ウシュアイア旅行体験記
アルゼンチンのフエゴ島に位置するウシュアイア。この街を訪れる旅人のほとんどが、南北に細長く伸びるパタゴニア地方を旅するための、スタート地点、もしくはゴール地点としてウシュアイアを訪れます。私は、広大なパタゴニア地方を北上するためのスタート地点としてこの街に滞在しました。
ウシュアイア旅行について
- 南極まで1000km!ロマン溢れる「世界の最果て」
- ビーグル水道に沿うように広がる小さな街
- 自然が織りなす美しい景色が楽しめる
世界最南端の都市、ウシュアイアは「世界の最果て」とも呼ばれています。南極までの距離は1000kmほどで、南極観光の拠点の街にもなっています。ビーグル水道に沿って広がる小さな街は、万年雪の積もる壮大な山々と豊かな自然に囲まれ、のんびりとした時間が流れます。周辺には国立自然公園や湖があり、派手さこそはないものの手つかずの自然が織りなす美しい風景を見ることができます。
ウシュアイア旅行のおすすめのスポット
ティエラ・デル・フエゴ国立公園
チリとアルゼンチンにまたがる世界最南端のティエラ・デル・フエゴ国立公園。ウシュアイアの街中からレンタカーで行きました。公園内は広大ですが、高低差はほとんどないのでハイキングのような感覚で散策を楽しめます。ビーグル水道や大小さまざまな川、山々が雄大な景色を作り出しています。パタゴニアの風に吹かれながらも、たくましく生命を息づかせるかの如く広がる自然は、荒々しくもあり、その中に穏やかな静けさと美しさがありました。川の流れる音や小鳥のさえずりに耳を傾け、思い思いに自然を堪能しました。
フラッグツリー
ウシュアイアの強い風に煽られて、まるで風になびく旗のように見えることから、「フラッグツリー」と呼ばれています。そこらじゅうの木々がみな同じ方向に向かって不自然に成長しており、なんとも面白い光景です。フラッグツリーを見に行った日は、珍しく無風でしたが、写真に写る木々は、今にも強風で根こそぎ飛ばされそうです。私が行った、フラッグツリーがたくさん見られる場所までは、ウシュアイアの街からレンタカーで1時間半ほどでした。街から歩いて行ける場所にも、1〜2本のフラッグツリーがあるので、レンタカーが難しい場合はそちらもおすすめです!
マルティアル氷河トレッキング
ウシュアイアの街中からトレッキングが楽しめ、氷河を見ることができます。冬のマルティアル山は、山の中腹まで雪が降り積もるためリフトを利用する人も多いようですが、私が訪れた季節は雪はほとんどなく、歩いて登ることにしました。道端にタンポポが咲くのどかな道から、ごつごつとした岩場へと景色は変わっています。傾斜もなかなかです。一番上まで登ると、夏にも関わらず氷河を見ることができました。背後にはウシュアイアの街、ビーグル水道、チリ側に連なる山々の美しい景色が広がっています。ウシュアイアの中心地から、片道2時間半かかりました。帰りはへとへとになり、山の麓からタクシーで宿まで帰りました。気軽にトレッキングのつもりで行きましたが、トレッキングシューズとマウンテンパーカーなど最低限の装備はしていった方がいいです。ピッケルもあったら、活躍すると思います。
ビーグル水道を眺める丘
ウシュアイアの街は坂が多く、少し坂を登れば青いビーグル水道と壮大な山々を見渡すことができます。中心地から少し離れた宿近くの小高い丘からは、ウシュアイアの街並みを伺うこともできました。街の後ろには、万年雪で美しくコーティングされたマルティア山も見えます。丘の上は特に風が強いので、長居はできませんがおすすめです。
ウシュアイアでのおすすめグルメ
アルゼンチンワインと羊肉のアサード!
アルゼンチンには、世界的にも有名なワインの産地がたくさんあります。そのためウシュアイアのスーパーで買える安いパックワインでも十分満足できる味で、毎日のように飲んでいました。そして、南米伝統料理といえばアサード。いわゆる焼肉ですが、こちらではどでかい肉の塊を豪快に焼きます。宿の中にはアサード用の鉄板があり、ウシュアイア名物のコルデロ(羊肉)を焼いて食べました。宿の宿泊者と、わいわいと食べるコルデロのアサードは、すごく美味しかったです。
ウシュアイアにて宿泊したホテル
上野山荘
南米を旅するバックパッカーの間では言わずと知れた、世界最南端の日本人宿です。その人気ぶりに伝説の日本人宿と称されるほど。奇しくも数年前に完全閉鎖してしまったそうですが、とても素敵な宿だったので記録として残させていただきます。坂の上に建つ宿から見える景色は、私のお気に入りでした。最果ての地なだけあって、ここに集まる旅行者はみな個性的です。私が滞在していた時も、南極に行った人や、7年も旅行を続けてる人、自転車で世界中を周っている人がいて、刺激的な話をたくさん聞けました。宿にある五右衛門風呂もこの宿の名物でした。
ウシュアイア旅行にて利用した旅行代理店・ツアー
個人ツアー
アルゼンチン・ブエノスアイレスからウシュアイアへ飛ぶ飛行機は、ネットで自分で手配しました。国立公園へは宿の旅行者とレンタカーをして行きましたが、街中からのツアー催行もあるようです。雄大な自然は、のんびり自分のペースで散策したい派なので、個人で行くことができて良かったと思っています。氷河トレッキングも街から歩いていったので、ウシュアイアではツアーには参加しませんでした。私は時間の関係で泣く泣く断念しましたが、ビーグル水道を一周するクルーズツアーはかなり良さそうでした。小さな島を巡り、野生のアザラシやペンギンを見ることができます。南極へのクルーズ船も、ウシュアイアの街から申し込むことができるので、時間とお金に余裕のある人は、ぜひ南極旅行へ行ってみてください!私も南極にはいつか絶対行ってみたいと思っています!
ウシュアイア旅行に必要な持ち物
「マウンテンパーカー」「ヒートテック」「トレッキングシューズ」
ウシュアイアは冷たい風が容赦なくビュンビュン吹きつけるので、雨風を防げるマウンテンパーカーは必須です。ヒートテックも日本から持っていきましょう。真夏の時期でも、ヒートテックは2枚重ねでした。ニット帽やネックウォーマーもあったほうがいいです。坂が多いのでトレッキングシューズも用意しましょう。
ウシュアイア旅行での注意点
- 年間を通して寒く「パタゴニアの風」が吹き荒れる!
- ウシュアイア滞在は、時期選びを慎重に!
- レンタカーを運転する場合は国際免許証が必要!
私がウシュアイアを訪れたのは12月末、南半球のウシュアイアは真夏の季節にあたりますが、外に出ると手がかじかんでしまうほどの寒さでした。そして、まるで台風のような暴風が吹きつけるのが、パタゴニアの特徴です。防寒、防風対策はしっかりしていきましょう。訪れるなら、夏の11月~3月が断然おすすめです。国立公園や有名なフラッグツリーなどを周るのに、レンタカーをする可能性のある場合は、必ず国際免許証を取得しておきましょう。
まとめ
ウシュアイアには、多くの人を惹きつけるだけの、ありのままの雄大な自然がありました。そして私は、自分が今「世界の最果て」に立っていると思うだけで、たまらなくロマンを感じました。さらに港には、南極を行き来する客船が停まっていて、南極に行けなくとも、南極へ思いを馳せるには十分です。ウシュアイアは、そんなロマンの溢れる街でした。
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