世界最南端の都市 アルゼンチン・ウシュアイア

ウシュアイア旅行体験記

アルゼンチンのフエゴ島に位置するウシュアイア。この街を訪れる旅人のほとんどが、南北に細長く伸びるパタゴニア地方を旅するための、スタート地点、もしくはゴール地点としてウシュアイアを訪れます。私は、広大なパタゴニア地方を北上するためのスタート地点としてこの街に滞在しました。

ウシュアイア旅行について

おすすめのポイント
  1. 南極まで1000km!ロマン溢れる「世界の最果て」
  2. ビーグル水道に沿うように広がる小さな街
  3. 自然が織りなす美しい景色が楽しめる

世界最南端の都市、ウシュアイアは「世界の最果て」とも呼ばれています。南極までの距離は1000kmほどで、南極観光の拠点の街にもなっています。ビーグル水道に沿って広がる小さな街は、万年雪の積もる壮大な山々と豊かな自然に囲まれ、のんびりとした時間が流れます。周辺には国立自然公園や湖があり、派手さこそはないものの手つかずの自然が織りなす美しい風景を見ることができます。

ウシュアイア旅行のおすすめのスポット

ティエラ・デル・フエゴ国立公園

チリとアルゼンチンにまたがる世界最南端のティエラ・デル・フエゴ国立公園。ウシュアイアの街中からレンタカーで行きました。公園内は広大ですが、高低差はほとんどないのでハイキングのような感覚で散策を楽しめます。ビーグル水道や大小さまざまな川、山々が雄大な景色を作り出しています。パタゴニアの風に吹かれながらも、たくましく生命を息づかせるかの如く広がる自然は、荒々しくもあり、その中に穏やかな静けさと美しさがありました。川の流れる音や小鳥のさえずりに耳を傾け、思い思いに自然を堪能しました。

フラッグツリー

ウシュアイアの強い風に煽られて、まるで風になびく旗のように見えることから、「フラッグツリー」と呼ばれています。そこらじゅうの木々がみな同じ方向に向かって不自然に成長しており、なんとも面白い光景です。フラッグツリーを見に行った日は、珍しく無風でしたが、写真に写る木々は、今にも強風で根こそぎ飛ばされそうです。私が行った、フラッグツリーがたくさん見られる場所までは、ウシュアイアの街からレンタカーで1時間半ほどでした。街から歩いて行ける場所にも、1〜2本のフラッグツリーがあるので、レンタカーが難しい場合はそちらもおすすめです!

マルティアル氷河トレッキング

ウシュアイアの街中からトレッキングが楽しめ、氷河を見ることができます。冬のマルティアル山は、山の中腹まで雪が降り積もるためリフトを利用する人も多いようですが、私が訪れた季節は雪はほとんどなく、歩いて登ることにしました。道端にタンポポが咲くのどかな道から、ごつごつとした岩場へと景色は変わっています。傾斜もなかなかです。一番上まで登ると、夏にも関わらず氷河を見ることができました。背後にはウシュアイアの街、ビーグル水道、チリ側に連なる山々の美しい景色が広がっています。ウシュアイアの中心地から、片道2時間半かかりました。帰りはへとへとになり、山の麓からタクシーで宿まで帰りました。気軽にトレッキングのつもりで行きましたが、トレッキングシューズとマウンテンパーカーなど最低限の装備はしていった方がいいです。ピッケルもあったら、活躍すると思います。

ビーグル水道を眺める丘

ウシュアイアの街は坂が多く、少し坂を登れば青いビーグル水道と壮大な山々を見渡すことができます。中心地から少し離れた宿近くの小高い丘からは、ウシュアイアの街並みを伺うこともできました。街の後ろには、万年雪で美しくコーティングされたマルティア山も見えます。丘の上は特に風が強いので、長居はできませんがおすすめです。

ウシュアイアでのおすすめグルメ

アルゼンチンワインと羊肉のアサード!

アルゼンチンには、世界的にも有名なワインの産地がたくさんあります。そのためウシュアイアのスーパーで買える安いパックワインでも十分満足できる味で、毎日のように飲んでいました。そして、南米伝統料理といえばアサード。いわゆる焼肉ですが、こちらではどでかい肉の塊を豪快に焼きます。宿の中にはアサード用の鉄板があり、ウシュアイア名物のコルデロ(羊肉)を焼いて食べました。宿の宿泊者と、わいわいと食べるコルデロのアサードは、すごく美味しかったです。

ウシュアイアにて宿泊したホテル

上野山荘

南米を旅するバックパッカーの間では言わずと知れた、世界最南端の日本人宿です。その人気ぶりに伝説の日本人宿と称されるほど。奇しくも数年前に完全閉鎖してしまったそうですが、とても素敵な宿だったので記録として残させていただきます。坂の上に建つ宿から見える景色は、私のお気に入りでした。最果ての地なだけあって、ここに集まる旅行者はみな個性的です。私が滞在していた時も、南極に行った人や、7年も旅行を続けてる人、自転車で世界中を周っている人がいて、刺激的な話をたくさん聞けました。宿にある五右衛門風呂もこの宿の名物でした。

ウシュアイア旅行にて利用した旅行代理店・ツアー

個人ツアー

アルゼンチン・ブエノスアイレスからウシュアイアへ飛ぶ飛行機は、ネットで自分で手配しました。国立公園へは宿の旅行者とレンタカーをして行きましたが、街中からのツアー催行もあるようです。雄大な自然は、のんびり自分のペースで散策したい派なので、個人で行くことができて良かったと思っています。氷河トレッキングも街から歩いていったので、ウシュアイアではツアーには参加しませんでした。私は時間の関係で泣く泣く断念しましたが、ビーグル水道を一周するクルーズツアーはかなり良さそうでした。小さな島を巡り、野生のアザラシやペンギンを見ることができます。南極へのクルーズ船も、ウシュアイアの街から申し込むことができるので、時間とお金に余裕のある人は、ぜひ南極旅行へ行ってみてください!私も南極にはいつか絶対行ってみたいと思っています!

ウシュアイア旅行に必要な持ち物

「マウンテンパーカー」「ヒートテック」「トレッキングシューズ」
ウシュアイアは冷たい風が容赦なくビュンビュン吹きつけるので、雨風を防げるマウンテンパーカーは必須です。ヒートテックも日本から持っていきましょう。真夏の時期でも、ヒートテックは2枚重ねでした。ニット帽やネックウォーマーもあったほうがいいです。坂が多いのでトレッキングシューズも用意しましょう。

ウシュアイア旅行での注意点

ウシュアイア旅行での注意点
  1. 年間を通して寒く「パタゴニアの風」が吹き荒れる!
  2. ウシュアイア滞在は、時期選びを慎重に!
  3. レンタカーを運転する場合は国際免許証が必要!

私がウシュアイアを訪れたのは12月末、南半球のウシュアイアは真夏の季節にあたりますが、外に出ると手がかじかんでしまうほどの寒さでした。そして、まるで台風のような暴風が吹きつけるのが、パタゴニアの特徴です。防寒、防風対策はしっかりしていきましょう。訪れるなら、夏の11月~3月が断然おすすめです。国立公園や有名なフラッグツリーなどを周るのに、レンタカーをする可能性のある場合は、必ず国際免許証を取得しておきましょう。

まとめ

ウシュアイアには、多くの人を惹きつけるだけの、ありのままの雄大な自然がありました。そして私は、自分が今「世界の最果て」に立っていると思うだけで、たまらなくロマンを感じました。さらに港には、南極を行き来する客船が停まっていて、南極に行けなくとも、南極へ思いを馳せるには十分です。ウシュアイアは、そんなロマンの溢れる街でした。

 

fuki22

投稿者の過去記事

絶賛子育て中の元バックパッカーです。
世界一周1人旅、夫婦で世界一周旅、合計で52ヶ国を訪れました♩
オーストラリアとメキシコに住んでいたことがあります。
次の目標は子連れのんびり旅♡

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

海外旅行おすすめ

  1. MALTA_VALETTA_EYE_CITY
    マルタ共和国【ヴァレッタ】旅行体験記街が丸ごと世界遺産の【ヴァレッタ】、ヨーロッパではとても人気の…
  2. ハンピ旅行体験記1986年に世界遺産になった南インドの秘境、ハンピ。巨石でできたこの街は、まるで違…
  3. チェコの首都プラハ「市民会館(スメタナホール)」で音楽鑑賞ツアー | トラベルダイアリー
    プラハ市民会館 (スメタナホール)体験記音楽の都としても名高いチェコの首都、プラハでやりたかった…
  4. 「フランダースの犬」の大聖堂も!昔と今が調和する街アントワープ| トラベルダイアリー
    アントワープ旅行体験記ベルギー北東部の街・アントワープ。名作「フランダースの犬」の舞台ということ…
  5. 手つかずの自然風景に感動!夏のレイキャビク+郊外を満喫| トラベルダイアリー
    レイキャビク旅行体験記ずっと行ってみたかった北極圏の小国・アイスランドに夏休みを使って訪れました…
  6. オルヴィエート旅行体験記イタリア有数の美しさを誇る大聖堂があると聞いて以来、ずっと気になっていた…
  7. フェズブー・ジュルード門 | トラベルダイアリー
    モロッコ【フェズ】旅行体験記モロッコ北部に位置する【フェズ】ですが、ここではフェズブルーが用いら…
  8. 誰もが一度は憧れる!南イタリアのカプリ島「青の洞窟」| トラベルダイアリー
    カプリ島旅行体験記友人と2人でギリシャ&南イタリア周遊のツアーに参加しました!ギリシャか…
  9. 街全体が世界遺産?!カラフルな街並のグアナファトへ! | トラベルダイアリー
    グアナファト旅行体験記皆さんは、メキシコのグアナファトという街を知っていますか??グアナファトは…
  10. アムステルダム旅行体験記歴史の授業で何度も登場した国、オランダ。念願叶ってついに首都アムステルダ…

国内旅行おすすめ

  1. 北海道・利尻島をレンタカーで1周する旅| トラベルダイアリー
    利尻島旅行体験記北海道・利尻島に行ってきました。レンタカーを借りて島を一周したのですが、山・川・…
  2. 道後旅行体験記はじめての四国旅行でどこに行こうかと考えた時に一番に思い浮かべたのが道後温泉でした…
  3. 大神神社・やまのべの道旅行体験記お天気に誘われて、奈良は大神神社のご神体「三輪山」登拝の旅へ…
  4. 石川・加賀の山中温泉~情緒溢れる温泉街を自転車で~| トラベルダイアリー
    加賀旅行体験記加賀には、自然あふれる散歩コースがたくさんあると聞き、非日常な雰囲気を味わえると思…
  5. 温泉天国・山形県で、東根温泉と銀山温泉をはしごする旅| トラベルダイアリー
    東根旅行体験記もともとは、同じ山形県にある銀山温泉のノスタルジックな街並みに憧れて、泊まる旅館を探…
  6. まだあまり知られていない、鹿児島の秘境的アイランド、長島_トラベルダイアリー
    長島旅行体験記鹿児島県の北部に位置する、長島。面積約90㎢の島(日本の島で大きさ…
  7. 気の向くままにのんびりと島根県の離島、隠岐諸島を旅行!| トラベルダイアリー
    隠岐諸島旅行体験記中ノ島で開催されるキンニャモニャ祭りに参加するため行きました。お祭りの陽気な雰囲…
  8. 【一人旅】紅葉に染まる日光で5泊6日、観光ざんまいの旅| トラベルダイアリー
    日光旅行体験記シルバーウィークの旅行から1カ月余り。またどこかに行きたくてソワソワしてきた11月…
  9. 指宿旅行体験記圧巻の自然といい絶品のグルメといい、桜島を訪れた際、すっかり鹿児島に魅了されてしま…
  10. 何度行ってもまた行きたくなる!魅力いっぱいでおしゃれな神戸| トラベルダイアリー
    神戸旅行体験記明石に2年間住んでいた時に神戸へは観光やショッピングで良く訪れました。明石から新快…

最新記事

  1. 宮古島沖縄旅行体験記子連れリゾート旅行で人気NO1の沖縄。本島には多くのファミリーが訪れています…
  2. スペイン植民地時代の香り!クラシックカーとレトロな街並み、ハバナ | トラベルダイアリー
    ハバナ旅行体験記レトロかわいい街並みとクラシックカーという構図のイラストを見たことがある人は多い…
  3. 穴場南国リゾート!宮崎、日南で南国を味わう
    日南旅行体験記南国リゾートといったら沖縄がまず思い浮かぶでしょう。しかし、実は宮崎も元祖南国リゾ…
  4. 奄美大島旅行体験記 新しく世界遺産に登録された奄美大島。南の島として有名な沖縄の島々…
  5. 女子一人旅 in シンガポール チープとゴージャスと多民族| トラベルダイアリー
    シンガポール旅行体験記 以前の旅で出会った友達に会いにシンガポールへ行きました。都市…
  6. 女子一人旅 in トルコ③ 超穴場!トルコでローマ遺跡、ベルガマ| トラベルダイアリー
    ベルガマ旅行体験記 トルコの観光地でも日本人にはあまり知られていないベルガマに行って…
  7. たまてばこ号に乗って指宿へ。指宿のマンゴーは旨い!| トラベルダイアリー
    指宿旅行体験記鹿児島の温泉と言えば指宿温泉。指宿は砂湯や開聞岳で知られています。温泉街の近くに「…
  8. 女子一人旅 in トルコ③ 白い世界と古代遺跡、パムッカレ|トラベルダイアリー
    パムッカレ旅行体験記 トルコで次に訪れたのは、真っ白な段々の石灰棚で有名なパムッカレ…
  9. 沖縄最高の1日の過ごし方 〜海・滝・サンセットに癒され旅〜| トラベルダイアリー
    沖縄旅行体験記沖縄の泳げて遊べる面白い滝をご存知ですか?沖縄に来たなら海だけではなく是非この滝も…
  10. 女子一人旅 in 中国② 西塘で清朝の時代にタイムスリップ?|トラベルダイアリー
    西塘旅行体験記前回訪れてから2年、再び友達を訪ねて中国へ遊びに行ってきました。前回は友達が空港ま…

Archive

スカイツアーズ

PAGE TOP