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エスファハーン旅行体験記
かつて、巨万の富と人が集まり交易の都市として栄えていたエスファハーン。その華やかな繁栄ぶりは「世界の半分がここにある」と謳われていたほどでした。1か月間かけて旅したイランは、どこの都市も美しく魅力的でした。その中でもお気に入りの都市、エスファハーンの魅力をお伝えしていきます!!
エスファハーン旅行について
- 「イランの真珠」と称される、ペルシャ建築の最高傑作
- 「旅人には親切に」イスラム教徒の教えが根付く、心優しいイラン人
- 厳格なイスラム教の国で異国情緒を味わう
世界の半分と称されるイマーム広場と、それを囲むように建つペルシャ建築の最高傑作は、まさに息を飲む美しさです。人懐っこくて心優しいイラン人。チャイをご馳走してくれたり、世間話をしたり、宿代がもったいないから家に泊っていきなさい、とお節介を焼いてくれたり、数えきれないほど親切にしてもらいました。エスファハーンを旅すれば「旅人に対して親切にする」というイスラム教の精神が、人々の心の奥底に根付いていることを感じるでしょう。イスラム色溢れる街を黒づくめの女性たちが行き交う、エキゾチックな美しい街です。
エスファハーン旅行のおすすめのスポット
「イランの真珠」イマーム広場、ペルシアンブルーの美しいモスク
イマーム広場は、エスファハーンの中心に位置する世界遺産です。その広場の東西南北それぞれに、宮殿やモスクが建っています。目が覚めるような鮮やかなペルシアンブルーのモスクは、その艶やかな曲線に思わず見惚れてしまいます。内部に施された繊細なモザイクタイルが素晴らしくて、気づけば長いこと上を向いて眺めていたような気がします。イマーム広場の南方に建つジャーメ・モスクは、世界遺産に登録されていますが、私が訪れたときは修繕中でシートに覆われており、その美しい姿を拝むことはできませんでした。イマーム広場に建てられたペルシャ建築は、その美しさから「イランの真珠」とも称されています。
ハージュ橋
1666年に建設された美しいアーチの橋は、エスファハーンでは外せない観光スポットのひとつです。33個あるアーチの部分は、プライベート空間のような作りになっていて
市民の憩いの場となっています。橋を通行できるのは、バイクと歩行者だけです。いつの時間帯も家族連れや若いグループで賑わっていました。橋の下にはチャイ屋やケバブ屋台がありました。夜になると、橋がライトアップされなんともロマンチックな雰囲気です。
ヴァーンク教会
厳格なイスラム教徒の国に、キリスト教の教会がひっそりと佇みます。16世紀、モスク建設のためにアルメニアから優秀な職人がこの街へ集められました。この教会はキリスト教であるアルメニア人のために建てられました。今でもこの地区にはたくさんのアルメニア人が住み、イスラム色強い中心地の雰囲気とはガラリと変わります。教会はモスクのようなアーチを描いた外観で、屋根のてっぺんに遠慮がちに十字架があります。 教会内の彫刻やモザイクはまさに圧巻でしたが、写真撮影禁止でした。写真は教会入り口の壁画です。
エスファハーンでのおすすめグルメ
イラン料理の代表ケバブと、家庭料理
外食文化があまりないため、街にある大半のレストランがケバブ料理です。写真はイマーム広場の回廊にあるレストランで食べた、伝統的なケバブ料理です。ナンのような生地にラム肉ケバブがのっています。スパイスが練りこまれたケバブは非常に薫り高く、美味しかったです。機会があればぜひ食べてほしいのが、イラン人の家庭の味です。何種類もスパイスを使っているにも関わらず、日本人好みの優しい味付けです。イラン人は自宅に人を招くのが好きで、私も何度かご馳走になりました。エスファハーンを旅行していると家庭料理をご馳走になるチャンスがあるかも?!
エスファハーンでのおすすめのショッピングスポット
イマーム広場の回廊にあるバザール
モスク周辺のアーケードには、お土産屋さんやゴールドマーケットが並びます。イラン土産で有名なシーシャやペルシャ絨毯はもちろん、エスファハーンの青いモスクをモチーフにした雑貨も売られています。イラン人の観光地としても人気が高く、イラン人向けのお店も多くありました。私が思わず足を止めたのは、切手のお店で売られていた反米プロパガンダの切手です。しかもかなりの種類がありました。長年アメリカと対立しているイランならではの、皮肉たっぷりの風刺画はかなり興味深いものでした。
エスファハーンにて宿泊したホテル
イマーム広場で出会ったイラン人家族の家
イマーム広場で出会った、イラン人家族の家に泊めてもらいました。ピクニックをしていた家族に声をかけられ「宿代がもったいないからうちに泊まりなさい」というお母さんの鶴の一声で決まりました。この家族には、ご飯をご馳走になったり、観光に連れて行ってもらったり、何から何までお世話になりっぱなしでした。他国では、散々親切にしてもらった後に金銭を要求される話をよく聞きますが、イランでは一切ありません。イランを旅した旅人に聞くと、同じような体験をしている人がかなりいます。イラン人の親切な国民性に頭が下がる思いです。
エスファハーン旅行にて利用した旅行代理店・ツアー
個人ツアー
歴史的建造物を巡るうえで、ガイドの説明補足は欠かせません。私は完全に個人旅行でしたので、予め調べておいた情報やガイドブックの歴史ページを片手に回りましたが、ガイドの豊富な知識には敵いません。特に、複雑で美しいペルシャ建築にいたってはツアーガイドと一緒に周る方が、旅をより良いものにしてくれるでしょう。個人手配では、時間配分が自由にできるので、時間を気にすることなく美しいモスクの細部まで、ゆっくりと眺めることができます。ピクニックに参加して、地元の人の家に宿泊し、市民の暮らしを覗くができるのも個人旅行ならではです。
エスファハーン旅行に必要な持ち物
「長袖長ズボン」「スカーフ」「日本からのお土産」
女性は長袖長ズボンの着用は必須です。旅行者でも、髪の毛を出すことも法律で禁止されているのでスカーフをかぶりましょう。同じく男性も長ズボンは必須です。イラン旅行に見合った服装を用意しましょう。親切な人が多いイランでは、感謝の言葉では足りないくらいにお世話になりました。旅行にも持っていけるような、日本ならではのお土産があったらいいのにと何度も思いました。
エスファハーン旅行での注意点
- 渡航前に外務省のホームページで情勢を確認すること!
- セクハラが多いので注意!チャドルの着用などの対策も!
- ネット屋に行かないとネットが使えない!事前に情報収集を!
中東は、全体的に情勢が不安定です。外務省のホームページで、情勢を確認してから渡航するようにしましょう。とは言え、エスファハーンはとても治安が良い街で、安心して街歩きができました。注意してほしいのはセクハラです。イスラム教徒間では、婚前恋愛には非常に厳しく、その分外国人旅行者が被害に遭いやすいです。イラン人女性と同じように黒いチャドルを着てしまえば、一見旅行者には見えないので、対策のひとつです。またイランではネットを自由に使うことができないので、あらかじめ情報収集をしっかりしておきましょう。
まとめ
黒いチャドルで、頭の先から足の先まで覆い隠した女性たちが歩く姿を見て、なんとなく怖いイメージを抱く人もいるのではないかと思います。しかしその真の姿は、親切で温かく、客をもてなすのが大好きな心優しいイラン人でした。世界遺産のイマーム広場やイランの真珠と謳われる美しいモスクだけではなく、そこで暮らすハートフルなイランの人々もエスファハーンの魅力なのです。
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