青色に魅せられて~シルクロードの町・サマルカンドを一人歩き

目次

サマルカンド旅行体験記

私にとってイスラム圏のウズベキスタンは未知の世界でした。ビザはいるし(当時)、直行便はあるものの週2便程度で、アクセスは不便だし。でも「青の都・サマルカンド」という響きに魅せられて、そして写真で見た青いタイル模様に心奪われて、これは是非行ってみなければ、と思いました。

サマルカンド旅行について

おすすめのポイント
  1. タイル!タイル!タイル!青のタイルがとにかく美しい
  2. ウズベキスタン内では一番観光客が多く、人々はフレンドリー
  3. 日用品からタクシー代、飛行機代まで物価がかなり安い

「スタン」系の国はどこか閉鎖的で恐ろしいイメージだったのですが、行ってみたら全然違いました。大都会のビジネスライクなところは一切なく、みんなのんびり気分のままに、という感じです。カタコトの英語を話せる人は、外国人に気さくに「どこから来たの―?」と話しかけてきます。日本だというと、当時ウズベクでは「おしん」が放送されていたそうで、皆口を揃えて「オシーン!!」と言います。対日感情はかなりいいようです。物価も激安で、タクシー半日チャーターで800円とか。タシュケントまでの列車も1000円せず、国内線飛行機なら4000円ほどなのです。

サマルカンド旅行のおすすめのスポット

サマルカンドで一番の観光スポット、レギスタン広場

一番目立つ、シェルドル・メドレッセ。

ミナレットに上って上から広場を見るとこんな感じ。

青タイルのモザイクにうっとりでした。

絶対に外せない一番有名な観光スポットです。長方形の広場の3辺にメドレッセ(神学校)が建てられています。まず目に入るのは3つのメドレッセを彩るカラフルなブルータイル。一番有名なシェルドル・メドレッセの両脇にはミナレット(尖塔)があり、空の重さを支えているんだとか。ファンタジー…!観光名所ですが市民の憩いの場?でもあり、皆さん思い思いの場所に座ってのんびり過ごしています。警官も多いですが同じくのんびりしたもので、「よう、ねーちゃん、両替しないか?ミナレット上らないか?」と副業に力をいれているようです(笑)。

ブルータイルの宝庫、シャーヒー・ズィンダ廟

シャーヒー・ズィンダ霊廟への階段。行きと帰りで段数が合えば天国に行ける⁉

アーチをくぐると青のタイルが張り巡らされた建物がズラリ。

ドームの天井のタイルも凝っている。

緻密なモザイクにうっとり。

霊廟である、ということしか知らずに出かけました。あまり期待はしていなかったんだけど、入り口から続く階段を上るとそこに広がる、青・青・青!これはタイル好きの人にはたまりません!細い小道の両側に、美しいタイル張りの建物がずらっと並び壮観です。霊廟らしく建物の中には棺のような墓石置かれているのだけど、内部の天井とか、窪んだ所のデザインも緻密でため息がでます。ちなみに、霊廟へ続く長い階段の段数を数えて、行きと帰りで一致していたら天国に行けるそうです。ただこの階段、途中で長ーい踊り場があったりして数えるのが容易ではなく、難易度は高めです(笑)。

ウズベキスタンの英雄が眠るグリ・アミール廟

グリ・アミール廟の外観。

廟の中。薄暗くて分かり辛いですが、壁のタイル模様が素晴らしい。

英雄・ティムールたちが眠るところ。

レギスタン広場からすぐの場所にある、英雄アミール・ティムールと、賢者ウルグベックが眠るお墓です。入場料は6000スム(当時350円くらい?)。こちらも玉ねぎ型ドームの霊廟に2本のミナレットの外観です。こちらにも繊細で美しいタイルの装飾が。いよいよ内部に入ります。広い吹き抜けの部屋に置かれる棺型の墓石。黒いのがティムール、その右隣がウルグベクの墓石とのこと。この地下3メートルに眠るそうです。こちらのドームの天井も、息をのむほど緻密な装飾がなされており、思わずため息が出てしまいます。

サマルカンドでのおすすめグルメ

名前は同じでもインド版とは全くの別物の「ナン」

街角で出会ったナン屋さん。

かごいっぱいに並ぶナン。

お土産用に買った、模様入りのナン。2000スムでした。

ウズベキスタンのナンは、ピザのような丸型が主流です。決して平たくなく、アップルパイのように分厚いので、インドナンを想像しているとびっくりするかも!凝ったものは表面に編み込み模様などの装飾がされているものもあります。面白いのは値段の付け方。1個の値段はその重さで決まるそうです。バザールでの目安は1個1000~2000スムとのことでした。肝心のお味ですが、フランスパンに近いと思います。完全なる食事パンの位置づけで、温めてバターを塗ると美味しいと思います!

サマルカンドでのおすすめのショッピングスポット

サマルカンドで手に入るお土産あれこれ

家に連れて帰った陶器たち(の一部)。

観光名所付近には必ずお土産屋が。

町中のお店の様子。

サマルカンド土産で代表的なものと言えば、なんといっても陶器。あの美しいブルータイルを彷彿とさせる、ブルー基調のデザインです。小ぶりなどんぶり型が主流で、探せば湯飲みサイズや平皿もあります。模様はどれも異なっているので、じっくり吟味して気に入ったものを選びました。陶器は定番なので、お土産屋さんにも、観光名所脇の露店にも、バザール的なところにもどこにでも売っています。1つ4US$で買いましたが、モノや場所によってピンキリです。あとはテキスタイル。エキゾチックな模様のスカーフやショールが並ぶのには、女子を引き付ける魔力が⁉カシミヤ(本当かな?)のショール13USDで購入しました。

サマルカンドにて宿泊したホテル

ホテル・キャラバン・サライ

この路地の突き当りがホテルへの入り口です。

部屋は広いがベッドは小さい…。

朝食の風景。奥のバスケットに入ったのがナンです。

booking.comで予約していきました。レギスタン広場へも近い旧市街の立地するため、お値段は高めで45USD。部屋は広いけどベッドが小さい…。中庭にテーブルがあり、お願いすればポット入りのお茶を持ってきてくれるので、テラスで読書しながらのんびりもできます。シンプルな朝食もついており、ナンも食べられます!ホテルのスタッフの方は皆英語ができるので、滞在中は何かと親切にしていただき、タクシーや列車の切符手配も行って頂きました。

サマルカンド旅行にて利用した旅行代理店・ツアー

個人手配

航空便が少なく、それに合わせて日程を組むのが大変であり醍醐味でもあります。私は大韓航空を利用しましたが運悪くソウル→タシュケントが出発3週間前に欠航(お客が少なかったらしい)。その振替便の手配などトラブルはありましたがいい思い出です。
ホテルの人がとにかく親切なので、到着後の移動の手配はホテルの人に任せれば安心です(行きたい場所は事前に決めおくのがいいです)。

サマルカンド旅行に必要な持ち物

米ドルキャッシュと大量のお札を入れられる財布、ロシア語会話集が必須です。ウズベキスタンは現金社会なのでクレカは役に立ちません!ATMも少ないです。外貨では米ドルが一番強く、スムを持っていなくても米ドルで払える場所もあります。また、1ドル1800スム(当時)だったので、30ドル両替しただけで辞書並みの札束に。また、観光地以外では英語は通じません。公用語はウズベク語ですが、ロシア語が汎用しているので、ロシア語辞書があると意思疎通は図れます。

サマルカンド旅行での注意点

サマルカンド旅行での注意点
  1. ホテルでもどこでもレジストレーション(滞在登録)が必要
  2. 持っていくお金は米ドルのキャッシュが正解です
  3. 春でも真夏の暑さに!暑さ対策をしっかりと!

レジストレーションは旧ソ連圏独特の制度で、旅行者は滞在している都市に到着日と出発日、滞在先を報告する義務があります(通常ホテルが代行)。ホテル滞在後に登録証を渡されるので、出国までなくさないよう保管しましょう。出国審査で提示が求められることもあります。ユルタ(キャンプ)でも登録証はもらえるので、全行程で抜けがないようにしましょう。

まとめ

旧ソ連圏、そしてイスラム圏ということもあり同じアジアでありながらちょっと怖くて遠い存在だったウズベキスタンでしたが、旅はとても楽しかったです~!!英語、ほとんど通じなくてビックリ!学生時代に専攻してたロシア語を記憶の遙か下層からひっぱり出してきて。こんなに言葉が通じない旅は久々でした!全く通じなかったら不安だけど、頑張ればちょっと通じるからそれが楽しかったりして。しかも人々はびっくりするくらい純粋で、親切で、のんびりしていて、「騙されてんじゃないか?」と疑ってかかる必要は全くなく。いまでも思い出すと気持ちがほっこり、本当にいい旅でした。

白と黒のパンキチ一人旅から家族旅へ

投稿者の過去記事

海外旅行を専門としています。独身時代は一人旅、結婚してからは夫と娘と3人での旅行スタイルです。
一人旅時代はなかなか人がいかないようなマイナーな町を、家族では子供メインのリゾート地を旅してきました。

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