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グアダルーペ祭りに行ってきました!
メキシコのお祭りといえば、映画「リメンバー・ミー」で話題になった死者の日のお祭りが日本では有名ですが、メキシコで一番盛り上がるのはグアダルーペ祭りではないでしょうか。今回はメキシコのサンクリストバル・デ・ラス・カサスに長期滞在していた時に見た、グアダルーペ祭りについてご紹介していきます!
グアダルーペ祭りとは
- 毎年12月12日は「聖母グアダルーペ」の生誕祭!
- メキシコ全土で行われる大規模なお祭り!
- 数週間前からグアダルーペ祭りに向けて、盛り上がりを増していく!
グアダルーペ祭りとは、メキシコで最も敬愛されている褐色の肌色をした女神「聖母グアダルーペの生誕祭」です。一年中なにかしらのお祭りが開催されているメキシコですが、中でも12月12日に行われるグアダルーペ祭りは、メキシコ全土で盛り上がりを見せる大きなお祭りです。街はお祭りの数週間前から浮足立ち、通りはメキシコカラーのフラッグで装飾され、そこらじゅうで爆竹の音が鳴り響きます。その様子はまさにお祭りムード一色、祭りの日が近づくにつれてどんどん盛り上がりを増していきます。
グアダルーペ祭りの見どころ
歩行者天国 グアダルーペ通り
グアダルーペ祭りのためにやってきた巡礼者たちは、グアダルーペ通りの先にあるグアダルーペ教会を目指します。当日は昼前から巡礼者たちが通りを闊歩し、歩くのも困難なほどの大混雑です。聖母グアダルーペの旗を掲げ、おそろいのユニホームを身に纏い、掛け声をかけながら小走りで教会を目指す巡礼者の団体が、次から次へと通りを過ぎていきます。近隣の街や、国内各地から訪れた巡礼者が通るたびに、温かい拍手が起こります。教会に近づくにつれ、通りには屋台が立ち並びます。道に撒かれた花吹雪がとてもきれいでした。
グアダルーペ教会
グアダルーペ教会は、サンクリストバルの街を見下ろすように小高い丘の上に建っています。当日は、各地から遥々やって来た巡礼者だけでなく、サンクリストバルに住むカトリック教徒たちもこの教会を訪れます。キャパが大きいとは言えないグアダルーペ教会に、たくさんの人が溢れます。それもそのはず、メキシコ人の8割がカトリック教徒なのです。あまりの人の多さに教会入り口に長蛇の列ができる様子は、日本の初詣を彷彿とさせます。教会内は、正面に祀られた聖母グアダルーペまで蛇腹状に列が作られています。普段おちゃらけた陽気なメキシコ人たちが、粛々と礼拝を捧げている様子を見て、信仰心の深さを垣間見ることができました。
グアダルーペ教会前の広場
教会の階段下にある広場は、グアダルーペ教会での礼拝を終えた人々で大盛り上がりです。普段はがらんとした静かで素朴な場所なのですが、この日はどこからともなく移動遊園地が運ばれてきます。チープ感満載の観覧車や、ピカピカ光る電飾のアトラクション、ガンガンに鳴り響くメキシカンミュージック、掛け声をかけながら広場横の階段を登っていく巡礼者たち、なんだかカオスな世界に迷い込んでしまったような感覚さえしてきます。広場には縁日もたくさん出ていて、こちらは日本のお祭りを懐かしく思い出しました。夜遅くまで家族連れやカップルなどのメキシコ人で盛り上がっていました。
夜のグアダルーペ通り
夜のグアダルーペ通りも、普段に比べかなり賑やかです。もともとこの通りでは、地元の人に限らず旅行者もパフォーマンスをすることが許可されていますが、グアダルーペ祭りの日はパフォーマーの数もかなり増えます。アイルランドの伝統音楽を生演奏するグループ、自作のアクセサリーを売るヒッピーたち、スペインオムレツを売るスペイン人、その場で習字を書いて売る日本人、多国籍な旅行者がそれぞれのパフォーマンスを披露します。歩いているだけでも楽しく、お祭り気分を味わえます。
グアダルーペ祭りで見つけたグルメ
ミチェラーダ
私がメキシコでハマりにハマってずっと飲んでいたのが、このミチェラーダです。なぜ日本にはないのか不思議なくらい美味しいと、個人的には思っています。ミチェラーダはビールに、タバスコ、ライム、スパイス、トマトジュースなどが入ったお酒です。コップのふちに塩とスパイスを混ぜたものを塗ってくれます。味は、しょっぱくて辛いトマト味のビールといったところでしょうか。グアダルーペ祭りでは、ミチェラーダが買える屋台がたくさん出ていたので、もちろん購入しました。メキシコでは路上飲酒が禁止されていいますが、何故かミチェラーダはオッケーという謎のルールがあるのも面白いです。
~番外編~
サンクリストバルでも、世界無形文化遺産「パラチコ」の祭りが見られた!
パラチコは、サンクリストバル近郊の街チアパ・デ・コルソで行われているお祭りで世界無形文化遺産にも登録されています。本場ではないけれど、サンクリストバルの街でも見ることができました。このお祭りは、その昔難病に苦しんでいた子供を元気づけるために、周囲の人が仮装をして踊ったことから始まったと言います。その子供は回復に向かい、街の人たちは踊り喜んだそうです。「パラチコ」は直訳すると「子供のために」という意味。女性はこの地方特有の刺繍が入ったドレスを身に纏い、男性は仮面とアフロヘアのような被り物をしています。見ているだけで楽しくなるようなお祭りでした。グアダルーペ祭りだけではなく、1年を通して大小様々なお祭りが見られることは、メキシコの魅力の1つかもしれません。
グアダルーペ祭りに必要なアイテム・服装・その他
メキシコで1番の盛り上がりを見せるグアダルーペ祭りには、もちろんカメラは必須でしょう。また、標高の高いところにあるサンクリストバルの街は、日中は半袖で過ごせますが、夜は割と涼しいので軽い羽織をカバンに入れておきましょう。他に特に必要なものはないので、必要最低限のお金だけ持ってお祭りを楽しみましょう!
グアダルーペ祭りでの注意点
グアダルーペ祭りが近づくにつれ、どこの宿も大変混み合うので早めに予約しておくことをおすすめします。また祭り当日は、海外旅行者を狙ったスリなどの犯罪も増えますので気を付けましょう。最後に、グルメの項目でもご紹介しましたがメキシコでは路上での飲酒が禁止されています。楽しいお祭り気分につられてお酒が飲みたくなったら、ミチェラーダ飲みましょう!!
まとめ
普段は陽気でおちゃらけているメキシコ人が、厳かな雰囲気に包まれ懸命に祈りを捧げている姿を見て、その信仰心の深さに驚きました。かと思えば、教会のすぐ外ではメキシカンミュージックが大音量でかかり、子供のようにはしゃいでいる姿もやはり、メキシコらしいなと思いました。お祭り好きでチャーミングなメキシコ人が、私は大好きです。実は私たち夫婦もサンクリストバルに長期滞在中、グアダルーペ通りでパフォーマーとしてパフォーマンスをしていました。普段から賑やかなグアダルーペ通りが、祭りの日はさらに盛り上がり、パフォーマンスをする側としてもとても楽しかったのを覚えています。外国人である私たちも、サンクリストバルで時間を共にする1人としてグアダルーペ祭りを楽しめたのは、とてもいい思い出になりました。
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